グッドスピード(7676) 初値予想/分析 2019年4月25日上場
1. 基礎データ
中古車販売を主力事業とする企業。
東海4県においてMEGA専門店2店舗、国産車専門店11店舗、輸入車専門店4店舗を展開している。中古車販売事業を中心としている会社にありがちだが、利益率は低い。
会社名 | 株式会社グッドスピード |
---|---|
所在地 | 〒461-0001 愛知県名古屋市東区泉2-28-23 高岳KANAMEビル8F |
設立 | 2003年2月1日 |
代表者名 | 代表取締役社長 加藤久統 |
資本金 | 3000万円 |
事業内容 | 中古車の販売、部品・用品の販売、自動車の修理・車検、損害保険代理店、レンタカー事業 |
2. 成長企業判定
売上の伸びは緩慢。
利益もぶれており、直近はやや持ち直しており、さらに2019年はやや強気の予想か。
いずれにしえて利益率は低く、経常利益率1%程度。
売上 | 成長率 | 経常利益 | 成長率 | 成長率合計 | 判定 | |
2016 | 15,993 | 133 | ||||
2017 | 20,253 | 27% | 93 | 27% | × | |
2018 | 22,751 | 12% | 149 | 60% | 73% | 〇 |
2019 | 25,640 | 13% | 220 | 48% | 60% | 〇 |
※40%ルール 「売上高の成長率」+「営業利益率」の値が40%を超えるかどうか
例:
企業の売上高の成長率が100%・・・営業利益率が▲60%まで
企業の売上高の成長率が40% ・・・営業利益率が0%以上
企業の売上高の成長率が20% ・・・営業利益率が20%以上
3. 上場スケジュールと想定価格
自 | 至 | |
仮条件決定日 | 2019/04/05(金) | |
抽選申込期間 | 2019/04/09(火) | 2019/04/15(月) |
公募価格決定 | 2019/04/16(火) | |
購入申込期間 | 2019/04/17(水) | 2019/04/22(月) |
上場日 | 2019/04/25(木) | |
想定価格(円) | 1,210 | |
公募価格決定(円) | 1,400 | |
想定価格からの上昇率 | 15.7% |
連休前の上場。人気がない業種だが、希少性から初値高騰の可能性あり。
公募株式数(単位:株) | 550,000 |
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公募(単位:株) | 550,000 |
売出(単位:株) | 0 |
売出比率 | 0.00% |
オーバーアロットメント(単位:株) | 82,500 |
発行済株数 | 1,450,000 |
オファリングレシオ | 43.62% |
また、公募株式のみと、資金調達意欲は強い。
4. 手取金の使途
基本的には、新規出店に伴う出費にあてる。
毎期2店舗の増店計画となっており、成長意欲は強い。
2019年9月期から2021年9月期は、毎期2店舗のペースで出店していくことを計画しています。また、東海エリア以外への進出を検討していきます。
上記の手取概算額605,260千円については、「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限91,839千円と合わせた手取概算額合計上限697,099千円について、平成31年9月期における新規出店にかかる設備資金750,000千円のうち既支払額を差引いた残額708,355千円の一部に充当する予定であります。※1
5. 財務データ
バランスシートを眺めると、100億円のBSに対して、約73億円の借金がある。
また、アセットは、商品(ほぼ中古車)が45億円という状況。
在庫を抱えるビジネスなので、このBSは仕方ないとしても資金繰りはなかなか怖い印象。さらに、今回の資金調達で、7億円程度資本が増加するが、新規出店と攻めにお金をつかうので、いきなり倒産といったことはないにしてもCFなどに注目する必要はありそう。
※2
6. リスク分析
仕入れルートがオートオークションというオークションに頼っていること。
安定供給される一方、86%と高い依存率となっています。
また、有利子負債については、さきほども言及しましたが、当社も依存度が高いことをリスクととらえています。
特定の仕入ルートへの依存について 当社は、販売用車両の仕入れの多くをオートオークション(構成比86.8% 台数ベース 平成30年9月期実績)に依存しておりますが、各オートオークション会場が定める規約を遵守し、継続的な仕入れが行えるよう、業務手続を整備、運用しております。
有利子負債への依存について 当社は、店舗展開による事業拡大を図っており、新規出店に際しては、金融機関からの借入れを行っております。そのため、有利子負債の残高は年々増加しており、有利子負債依存度も高い水準にあります(下表参照)。
当社では、借入れに際し、取締役会で充分な協議・検討を重ね決議することとしておりますが、今後金融政策の変更等により市中金利に変動が生じた場合には、支払利息の増加等により、当社の業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
※3
7. 株主構成
社長が大株主。Anelaも創業家の資産管理会社のよう。
今回の公募により、希薄化があるが、まだまだ事業拡大したいという意欲が強い。
株主名 | 株数 | 売出 | 比率 |
---|---|---|---|
加藤 久統 | 450,000 | 47.5 | |
(株)Anela | 450,000 | 47.5 | |
横地 真吾 | 18,750 | 2.0 | |
平松 健太 | 5,700 | 0.6 | |
大崎 勝士 | 1,950 | 0.2 | |
塗 利樹 | 1,500 | 0.2 | |
松井 靖幸 | 1,500 | 0.2 | |
上位10名合計 | 929,400 | 0 | 98.0 |
株主名 | VC | LU(日数) | LU(株価) |
加藤 久統 | 180 | ||
(株)Anela | 180 | ||
横地 真吾 | |||
平松 健太 | |||
大崎 勝士 | |||
塗 利樹 | |||
松井 靖幸 |
※LU= ロックアップ
VCは、ベンチャーキャピタルの略、推測含む。
ロックアップは、「鍵を掛ける」という意味で、その銘柄の大株主等が、「公開後の一定期間、市場で持株を売却しない」旨、公開前に契約を交わす制度です。
基本的には、期間と価格の両方の条件が記載の際はどちらか一方が条件をクリアすれば株式保有者は売ることができます。
8. 主幹事証券
東海の企業であり、東海東京証券主幹事。
シンジケート | 証券会社名 | 割当数(株) | 割当(%) |
---|---|---|---|
主幹事証券 | 東海東京証券 | 500,500 | 91.0 |
引受証券 | 大和証券 | 16,500 | 3.0 |
引受証券 | SBI証券 | 11,000 | 2.0 |
引受証券 | エース証券 | 5,500 | 1.0 |
引受証券 | 安藤証券 | 5,500 | 1.0 |
引受証券 | 丸三証券 | 5,500 | 1.0 |
引受証券 | 岩井コスモ証券 | 5,500 | 1.0 |
9. 提出会社の状況
従業員 | 臨時雇用 | 平均年齢(歳) | 平均勤続年数(年) | 平均年間給与(円) | |
提出会社の状況 | 277 | 0 | 30.6 | 3.3 | 3,994,000 |
10. 初値予想
1 | 市場 | マザーズ |
---|---|---|
2 | 需給 | 2社 |
3 | VC、SO | VCはなし |
4 | 吸収金額 | 8億と小型、公募価格における時価総額約20億円 |
5 | 注目度 | 競合多く事業内容に新しさはなし、スケジュール面で人気 |
a | 流動性 | ★★☆☆☆ (2) |
b | タイミング | ★★★☆☆ (3) |
c | 事業内容 | ★★☆☆☆ (2) |
d | 注目度 | ★★☆☆☆ (2) |
e | 財務安全度 | ★★☆☆☆ (2) |
f | 初値予想 | EPS110円にたいして、同業他社から13倍~15倍程度 1650円程度か |
オファリング・レシオ=(公募株+売出株)÷発行済株式総数
※1~※3 目論見書、有価証券報告書から引用
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