エードット(7063) 2019年3月29日(金)上場
1. 基礎データ
顧客のマーケティングにかかわる事業を主として、以下3つのサービスに携わっています。
①SPサービス
商品やサービスの売上の拡大を目的とした一般消費者の認知度・購買意欲の向上等、顧客企業が抱える課題解決のための各種ソリューションを提供
②PRサービス
顧客企業の商品・サービスがメディアに記事・ニュースとして取り上げられ消費者の注目を集めるよう、商品やサービスのPR戦略の企画立案から携わり、メディアプロモート、PRイベントの実施・運営
③クリエイティブサービス
顧客企業のブランドイメージや商品・サービスの強みをキャッチコピーやロゴ・マーク等により具現化することで、消費者に選ばれるブランドづくり
会社名 | 株式会社エードット |
---|---|
所在地 | 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-16-1 Daiwa渋谷宮益坂ビル11F |
設立 | 2012年7月26日 |
代表者名 | 代表取締役社長 伊達 晃洋 |
資本金 | 109,676千円 |
事業内容 | ブランディング事業 セールスプロモーション事業 |
2. 成長企業判定
売上、利益ともに、高成長ですが、直近は利益の伸び率が弱いのが気になります。
人員を急増させているため、販管費の増加が予想されますが、今後どこまで売上を伸ばす計画があるのか注目されます。
売上 | 成長率 | 経常利益 | 成長率 | 成長率合計 | 判定 | |
2016 | 516 | 47 | ||||
2017 | 825 | 60% | 104 | 121% | 181% | 〇 |
2018 | 1,451 | 76% | 122 | 17% | 93% | 〇 |
2019 | 2,027 | 40% | 163 | 34% | 73% | 〇 |
※40%ルール 「売上高の成長率」+「営業利益率」の値が40%を超えるかどうか
例:
企業の売上高の成長率が100%・・・営業利益率が▲60%まで
企業の売上高の成長率が40% ・・・営業利益率が0%以上
企業の売上高の成長率が20% ・・・営業利益率が20%以上
3. 上場スケジュールと想定価格
3社同時上場翌日2社同時上場。
資金が分散しやすい環境
自 | 至 | |
仮条件決定日 | 2019/03/11(月) | |
抽選申込期間 | 2019/03/12(火) | 2019/03/18(月) |
公募価格決定 | 2019/03/19(火) | |
購入申込期間 | 2019/03/20(水) | 2019/03/26(火) |
上場日 | 2019/03/29(金) | |
想定価格(円) | 1,010 | |
公募価格決定(円) | 1,110 | |
想定価格からの上昇率 | 9.9% |
公募多め、売出少なく、成長意欲を感じさせます。
公募株式数(単位:株) | 600,000 |
---|---|
公募(単位:株) | 550,000 |
売出(単位:株) | 50,000 |
売出比率 | 8.33% |
オーバーアロットメント(単位:株) | 90,000 |
発行済株数 | 2,319,000 |
オファリングレシオ | 29.75% |
4. 手取金の使途
約5億円の手取金
設備資金と人材獲得関連となっていますが、平成33年以降の資金が2.2億円となっており、すぐに費用が発生する内容のものは少ないようです。
成長には当社も人材がカギとなりそうです。
事業拡大のためのオフィス移転に伴う建物付属設備等の設備投資資金に24,000千円(平成31年6月期)、
優秀な人材を確保するための採用活動費及び人件費に73,000千円(平成31年6月期:20,000千円、平成32年6月期:20,000千円、平成33年6月期:33,000千円)、
財務バランスの改善を目的とした金融機関からの借入金返済充当資金として50,000千円(平成31年6月期)、
事業拡大に伴い増加する外注費及びオフィス移転に伴い増加する賃料等の運転資金として356,060千円(平成31年6月期:33,000千円、平成32年6月期:100,000千円、平成33年6月期以降:223,060千円)に充当する予定であります。※1
5. 財務データ
売上が綺麗に伸びておりますが、リピート率が高いのかどうかは不明。
顧客に、明治、凸版印刷、ローソンなどが目論見書から見て取れますか、継続的な受注があるかどうかわからない点が気になります。
バランスシートは、借金も少なく、ネットでは無借金。
※2
6. リスク分析
①特定の取引先に集中していることはリスクとして挙げられそうです。継続受注するような案件があるのかという点はきになります。
②新しいサービスをどんどん出していることにより、それぞれのサービスごとの移り変わりが早く、内容が確認しづらい点も挙げられます。
③成長していくには人材採用も必要となり、また少ない人数で教育しなければいけない点もあげられます。
7. 株主構成
社長、副社長が大株主となっており、売出も少ないことから成長意欲は高いといえます。
ベンチャーキャピタルもなく、需給はあまり悪くありません。
株主名 | 株数 | 売出 | 比率 |
---|---|---|---|
伊達 晃洋 | 1,250,000 | 50,000 | 61.0 |
(有)T | 300,000 | 14.7 | |
仲亀 敦 | 95,000 | 4.6 | |
(株)ワンセンチュリーカンパニー | 75,000 | 3.7 | |
エードット社員持株会 | 44,000 | 2.2 | |
瓜生 健太郎 | 37,500 | 1.8 | |
牧野 圭太 | 36,000 | 1.8 | |
玉塚 元一 | 15,000 | 0.7 | |
小野川 翼 | 15,000 | 0.7 | |
吉田 光志 | 14,950 | 0.7 | |
上位10名合計 | 1,882,450 | 50,000 | 91.9 |
株主名 | VC | LU(日数) | LU(株価) |
伊達 晃洋 | 180 | ||
(有)T | 180 | ||
仲亀 敦 | |||
(株)ワンセンチュリーカンパニー | |||
エードット社員持株会 | |||
瓜生 健太郎 | |||
牧野 圭太 | |||
玉塚 元一 | 180 | ||
小野川 翼 | |||
吉田 光志 |
※LU= ロックアップ
VCは、ベンチャーキャピタルの略、推測含む。
ロックアップは、「鍵を掛ける」という意味で、その銘柄の大株主等が、「公開後の一定期間、市場で持株を売却しない」旨、公開前に契約を交わす制度です。
基本的には、期間と価格の両方の条件が記載の際はどちらか一方が条件をクリアすれば株式保有者は売ることができます。
8. 主幹事証券
みずほ主幹事案件です。
シンジケート | 証券会社名 | 割当数(株) | 割当(%) |
---|---|---|---|
主幹事証券 | みずほ証券 | 510,000 | 85.0 |
引受証券 | SMBC日興証券 | 27,000 | 4.5 |
引受証券 | SBI証券 | 27,000 | 4.5 |
引受証券 | エース証券 | 9,000 | 1.5 |
引受証券 | いちよし証券 | 9,000 | 1.5 |
引受証券 | マネックス証券 | 6,000 | 1.0 |
引受証券 | 岡三証券 | 6,000 | 1.0 |
引受証券 | 岩井コスモ証券 | 6,000 | 1.0 |
9. 提出会社の状況
31歳と比較的若い社員の平均年齢ですが、給与は高め。
従業員 | 臨時雇用 | 平均年齢(歳) | 平均勤続年数(年) | 平均年間給与(円) | |
提出会社の状況 | 50 | 31.06 | 1.73 | 5,132,000 |
10. 初値予想
①事前調査
初値予想は、難しいですが、VCなし、小型で高めに寄り付くか。
今後の成長性がどれだけあるか次第ですが、EPS53円にたいしてPER40倍程度で評価した2100円~2300円で予想。
②上場直前
2,553円で寄らず、即金規制となりました。
個人の資金が特定の銘柄に集中していますが、どちらかというとWelbyに資金が集まるとみて2700円程度の初値予想とします。
1 | 市場 | マザーズ |
---|---|---|
2 | 需給 | 2社同時上場 |
3 | VC、SO | VCはなし |
4 | 吸収金額 | 7億と小型、公募における時価総額約26億円 |
5 | 注目度 | 過去の業績は急拡大。注目度高い |
a | 流動性 | ★★★★★ (5) |
b | タイミング | ★★☆☆☆ (2) |
c | 事業内容 | ★★★☆☆ (3) |
d | 注目度 | ★★★☆☆ (3) |
e | 財務安全度 | ★★★★☆ (4) |
f | 初値予想 | 2,100円~2,300円→2,700円 |
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オファリング・レシオ=(公募株+売出株)÷発行済株式総数
※1~※2 目論見書、有価証券報告書から引用
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